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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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プカプカ31 2004年9月1日

軽石のウキ        いしいただし

 林さんがウキにとりつかれています、少し古い弥生時代のウキについて書いてみました。       
 福岡市今津大原の小葎(こもぐら)遺跡から軽石で作られたウキが発掘されました。
 福岡市西区の海岸は、文永の役(1274)後の建治二年(1276)に築造された元冠防塁(蒙古襲来の時、海岸20キロメートルにわたって石築地を築いた)の西端部にあたります。この大原海岸3キロメートルわたって防塁が残り、大部分は砂に埋もれていますが、一部は発掘されて、当時の姿が再現されています。
 その西端の海岸から約500メートル内陸側のところに小葎遺跡という弥生時代の遺跡がありました。この付近から土器や石器が採集されていましたので、以前から遺跡があることは知られていたのです。
 この地にシーサイド病院が建設されることになり、福岡市教育委員会による発掘調査が行われました。表面採集された遺物が広い範囲であったため、大遺跡ではと当初思われていました。発掘の結果は意外や11メートルの円形の竪穴式住居が一棟確認されたのでした。普通、弥生時代の竪穴住居は5〜6メートルほどの大きさのものですから、11メートルの竪穴は大型です。
 竪穴住居内部の層は9層からなり、1番下、いわゆる床面はこの竪穴をつくった、最初に生活を営んだ人達だったのでしょう。弥生時代中期後半で、壷や甕、石剣、刃器、石鏃(矢じり)、石錘(石のおもり、沈子)出てきました。
 それから、どうもこの大型住居は廃棄され、祭祀が営まれたようで、祭器類が出てきます。更に6、7層になると、土が少なくほとんど大小の壷や甕、鉢、高坏、器台などの器種に富み、石器類も出土します。この6層から軽石製のウキも出ています。この大量の土器や石器から、発掘担当者は報告書の中で、「自然的な堆積ではなく、人為的かつ意識的に投棄されたものである」といっています。ここで生活をして残したものでなく、廃棄されたこの大形円形竪穴住居の凹地を利用して、よそから大量の土器類を運んでここに投棄されたようです。弥生人に一体何があったのか、少しナゾめいてきます。この一棟の竪穴住居から出土した土器類は、ダンボール箱700箱で、そのほとんどが6、7層からといいますから異常な多さです。
 さて竪穴から出てきた石錘は全部で41点ありました。平たい石の両端を打ち欠いた簡単な石錘から、滑石を磨いて一文字や十文字に切り込みをいれたり、錘の中央に穴を穿ち精巧に作られたものなど、7種ほどに分けられます。石は滑石や玄武岩で近くに原石地もあります。
 軽石製のウキは9点ありました。ウキは最大12センチから、最小4,5センチ、重さは109グラムから小さいので8,9グラムありました。少し丸みをおび、特に切り込みとかは見られませんが、網に結びつける時にできたような凹部は写真でみるかぎりあるようです。
c0057167_21105665.jpg
 小葎遺跡出土・軽石の浮子(石井原図)  

 石錘の沈子とウキは対をなすものですから、出土した軽石製のウキは数としては少ないようですが、軽石だけでなく、木製のウキもあったでしょうから、木製のウキは腐敗してしまったのでしょう。
 小葎遺跡から東約6キロ離れた今宿五郎江遺跡も同じ頃の遺跡ですが、ここからは46点の石錘が出ています。軽石のウキは1点のみでした。大部分は木製のウキを使ったものでしょう。軽石製のウキの方が特殊だったのかもしれません。
 軽石がウキに使われたということは、海岸近くで生活する人達は、海岸の漂着物にも注意をしていたことを物語っています。特に玄界沿岸には軽石を噴出するところがありません。九州中、南部からの噴出か流出によるものでしょう。
 今も海岸を歩くと、多くの軽石が漂着していますし、大小さまざまの軽石を拾うことができます。
 1924年10月の八重山列島鳩間島付近の海底爆発で大量の軽石が黒潮に乗って日本海や太平洋側を漂流、対馬海峡に8ヶ月後、北海道付近に1年かかって漂流しています。
 1986年1月、マリアナ島北の福徳岡ノ場の海底火山の噴火で流出した軽石は4ヶ月後の5月に沖縄諸島へ、玄界沿岸には、それから6ヶ月後の10月から11月頃に大量漂着したことがあります。「福徳岡ノ場の灰色軽石」です。
 弥生時代にも各所の海底火山など噴火で流出した軽石などを、弥生人も目にして、ウキに利用したのでしょう。遺跡から出土する軽石の分析も行われると流出した場所も特定できるのではないかと思います。
 ウキウキ事典(P10~11カルイシアバ)の記述にも、漂着する軽石製のウキがありました。今も軽石を使っている国や地域があるというのに興味があります。

Pumice floats
Floats made of pumice have been excavated from a Yayoi-era site at Komogura
in Fukuoka, Kyushu. One characteristic of this site is that many items were
thrown away in depressions left where dwellings were built. As well as
pumice floats, sinkers were found. Nine of the pumice floats were excavated.
They range in size from 4.5 cm to 12 cm.

translation: Emma Longhorn


    七里ガ浜に漂着した白樺浮き   Emma Longhorn

今年5月31日の午前中、強い南風が吹いたあと、神奈川県の七里ガ浜で、漂着した白樺浮きを一つ見つけました。それは長さ8.5センチの浮きの破片でした。エボシガイ約40個(最大の長さ:1.5センチ)、ササラウミケムシ二匹とウミコケが付着していました。その日の漂着物には、珍しいことに、南方系のものが多くありました。(モモタマナ、ミフクラギ、ココヤシの実、アオウミガメの死体、中国産のプラスチック浮き、韓国産のプラスチック浮き、エボシガイの付いているアサガオガイとルリガイ、カツオノエボシ、カツオノカンムリなど)。その中に白樺浮きがあったので、びっくりしてしまいました。どうやってこの北国の漂着物が神奈川の海岸に流れ着くことができたのでしょう?

c0057167_19372094.jpg
 白樺ウキ・右端が七里ガ浜に漂着した白樺浮き。他の二つは英国に漂着したもの (Emma Longhorn原図)

Birch-bark float washed ashore on Pacific coast
At Kamakura, on the Pacific side of central Japan, a birch-bark float washed ashore on May 31, 2004. It was a fragment, 8.5 cm long. The float had goose-neck barnacles, sea caterpillars, and bryozoans on it, which suggests that it possibly drifted for a long time.

translation: Emma Longhorn


from Editor
 エマさんは6月にイギリスに戻って、精力的にビーチコーミングをされています。その様子は漂着物学会のメーリングリストで見ることができます。モダマやクジラの骨の他に何とまた「白樺ウキ」らしいものを発見されました。極東地域で使われている白樺ウキが漂着した可能性もありますが、北欧方面からの可能性が高いですね。(上の写真参照)
 中司さんやケマさんからも指摘がありましたが、筑摩書房発行でトーベヤンソンの描いたムーミンコミックスNo1「黄金のしっぽ」p48に出てくる、刺し網を描いた場面があります。ここでは刺し網の錘には貝殻を使っており、ウキは円筒形に描いてあります。他のウキかも知れませんが網につけるやり方などは白樺ウキの使い方と同じです。錘に自然素材を使っていますのでウキが白樺ウキの可能性もありますね。あとp68には網がけをしたガラス玉も2個描かれており、この本のカバーを外した表紙にはガラス玉を抱いたトゥティッキさんも描かれています。
 このムーミンコミックスは1954年から1960年にかけてトーベさんによって描かれました。海の近くで暮らしていたトーベさんですので、海辺の情景の描写は細かく、そういったことからも、当時フィンランドでもガラス玉が使われていたことが分かりますね。

 網の錘に貝殻を使うことは日本でも行われていました。田辺悟著「網」によれば沖縄では二枚貝(ヒメジャコ・シラナミガイ)、タカラガイを錘に使っていたそうですし、八郎潟のカモ刺し網にはベンケイガイ、チョウセンハマグリといった大きめで殻の重い貝が使われていたそうです。

オレンジ浮子から目が離せません
 30号でもオレンジ浮子の「俊雄浮標」発見のニュースが徳島からありましたが、その後も続いています。九州の福岡県で陶磁器の漂着物を集めてみえる「浜辺の達人」さんによれば、オレンジ浮子が6月14日〜18日という短期間に300個近く漂着したそうです。そして陽刻をもとに分類されたところ「興業浮標」が発見されました。私はまだ実物を確認していませんが、これから増えてくると期待しています。なお、300個の中には太陽浮標99、船牌浮標51、塑料浮子41、順源浮標31、俊雄浮標29といったものが主だったところだったようです。
 
 鹿児島の藤枝さんからもオレンジ浮子に関して情報を頂いています。この春に送っていただいたのは「香港」と陽刻されたもの。香と港との間に錨の図が描かれています。もう一つは太陽浮標の中に三洋号と陽刻されたものもあるようです。

 暑い夏がまだまだ続いています。あまり暑いと浜辺を歩く気にはなりませんが、日の沈むのが早まると、ちょっと歩く気になってきますね。海水浴シーズンもそろそろ終わり、ビーチコーミングのシーズンが始まります。

 先日、雑誌Be-Palの切り抜きを整理していたところ、どの号かは不明ですが、ウィークエンドナチュラリストのコーナーでイルカの特集を見つけました。見たことある人が載っているなぁ・・・とページをめくったら、57歳の石井先生と、「浜辺の達人」さんではありませんか!!イルカの骨の漂着や、漂着して埋めておいた3年物のイルカを発掘したといった興味深い写真も載っていますよ。

 10月16/17は学会総会が京都府の丹後半島にある琴引浜で行われます。私は15日午後に出て、15日夜に現地で前夜祭をやりたいと思っていますので、参加御希望の方は連絡して下さい。琴引き浜までは京都駅からでも特急で2時間半ほどかかりますので、遠隔地から来られる場合、13時頃までに名古屋空港に着くようでしたら、御一緒できます。大きな車でないので4名までなら乗せていけます。こちらも御希望の方は連絡を下さいね。

プカプカ31 2004年9月1日
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# by uki-puka | 2004-09-01 21:05 | プカプカ通信 | Comments(0)