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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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プカプカ43・Sep-1-2005

沖縄島西海岸におけるウキの漂着について
 山城秀之・長嶺雄二・宮城愛慎(沖縄県名護市、名桜大学観光産業学科)


 沖縄島西海岸におけるウキの漂着についての基礎的な情報を得ることを目的として、2004年2月から2005年1月までの1年間、沖縄県西海岸の2箇所の海岸においてウキを採取した。
 調査場所は沖縄県西海岸の2箇所の海岸、読谷村長浜海岸及び大宜味村平南橋下海岸の海岸である。汀線に平行に100mの長さの範囲にある全てのウキを毎月1回全て回収し、分類・計数した。廃品利用のもの(洗剤容器・発泡スチロール等)は対象外とした。ウキの分類はウキウキ研究会発行(2003)「ウキウキ事典」に従った。
 その結果、収集したウキの種類は、オレンジフロート、ブルーフロ−ト(丸型、角型)、豆型、分銅型、球型、その他の不明ウキ(中通しのもの、バナナフロートなど特定はできたがここでは不明ウキとした)に分けられた。素材はほとんどプラスチック製であった。他にゴム製のウキが見られた。
 
プカプカ43・Sep-1-2005_c0057167_20474072.jpg

   (図)読谷村長浜海岸及び大宜味村平南橋下海岸に漂着したウキの内訳

 2箇所の平均で見ると、オレンジフロートの数が最も多く(全体の42%)、次にブルーフロート(24%)、豆型ウキ(21%)、分銅型と球型は(2%)、その他不明ウキ(9%)となった(オレンジフロートの陽刻による分類については省略)。ウキの総数の月別変化を見てみると、2月に最大となり、その後は次第に減少し11月に最小となり、12月からまた増加していった。
 ウキの生産国は中国製が最も多く、次いで韓国製であった。

 沖縄島における風向の変化と今回の漂着ウキの個数変化との関係を調べた。沖縄島では6月に北風(北風、北西、北東)の割合が最も少ないため、漂着ウキの数も少ないであろうと予測したが、ウキの数が最も少ないのは11月であった。もう少し詳しく解析すると風向との関連が明確になると思われる。 読谷村長浜海岸でもほぼ同様の結果となった。


伊豆鳥島 漂着物報告    仲村 昇(財)山階鳥類研究所 標識研究室

 はじめまして、千葉県在住の仲村と申します。ウキウキの方々の影響で、浮子にも興味を持つことになりましたが、もともと種子など生物系が興味の中心だったので御連絡がのびのびになっていました。
 現在の職場は、通常上陸禁止の伊豆鳥島に仕事(アホウドリの保護活動)で滞在できるという大きな役得があります。昨年6月の採用以来、既に3回滞在しました。今年の2月は、海況のために予定を大幅に越えて島に足止めされましたが、その時間を使って海岸部の大半を踏査し、漂着浮子の状況を記録することができました。少し時間が経ってしまったのですが、簡単に報告いたします。
 2005年2月16日から3月8日まで、アホウドリ調査のため伊豆諸島鳥島に滞在しまし
た。2月26日までで必要な調査は終了したのですが、海況が悪く迎えの船が来ない状況が続き、海の恵みを最大限活用して、乏しくなって行く食料を補いました。余った時間を使って、2月27日、3月1〜3日の計4日間、海岸線を歩いて漂着物を記録しまsiた。
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      巨大樽型浮子15kg(仲村原図)
 漂着物はプラスチック浮子と発泡スチロールの破片がほとんどで、種子類は見ませんでした。鳥島には砂浜はなく、断崖、磯もしくは玉石浜なので、ガラス浮子は接岸と同時に砕けると思われ、全く見かけませんでした。ガラス玉のへそ部分は北海道でたくさん見てきましたが、鳥島の海岸ではへそ部分どころかガラス片を一切見かけませんでした。漂着しないはずはないので、 ガラス玉は海岸線まで到達する直前で割れてしまうのでは、と勝手に推測しています。凪の日は少ないので。
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           巨大樽型浮子30kg(仲村原図)        
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           ナス型浮子ノルウェー製(仲村原図)

 浮子はとても多く、日本、韓国、中国、台湾、国籍不明の粗雑な出来のもの、さらにノルウェー製の赤いナス型など相当のバリエーションがありました。日本製は、うべ、さんしん、まるあい、長万部漁協などのロゴがあり、合計で300個以上を見ました(オレンジ浮子など小型は含まず)。わずか数日の調査でしたが、はじめは浮子に全く興味がなかった調査仲間はやたらと浮子に詳しくなってしまい、「こっちに青いカエル浮子3個ありまーす」とか、「径20センチの角耳2こ付き!」「粗悪玉直径28センチ5個!」などという声が次々と上がっていました。皆の印象に残ったのは、長さ1mの樽型で約30kgの肉厚な巨大オレンジ浮子と、アルミ浮子2個、ロケット型をした「TUNABALL」と書かれた厚手オレンジ浮子でした。鳥島では大きめの浮子が多かったように思います。沿岸と外洋では浮子のサイズ別の構成が違うのかもしれません。
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              大量のプラ浮子(仲村原図)

 マグロ漁船に乗り組んだことがある、という年配の方と話した時に、「海上ではよく漂流しているプラ浮子やアルミ浮子を見かける。状態が良い物は拾って自 分たちの船で使うこともある」と言っていました。浮子の製造国を見ても、その国から流れて来たとは限らないし、その国の漁船が使っていたとも限らないこ とを再認識しました。

From Editor
 今号では、沖縄の山城先生らによる漂着ウキのデータや、山階鳥研の仲村さんに普通には行けない伊豆鳥島の漂着ウキの様子を紹介していただきました。プカプカ通信は皆さんからの原稿でなりたっていますので、今後ともよろしくお願いします。

 前号でお願いした「浮き玉アンケート」ですが、少しずつ集まっています。「拾えなかった」と言うのも貴重なデータになりますので、ぜひお知らせください。郵便でもメールでも、どちらでもかまいません。

 ウキウキ研究会北海道支部(道南支部?)では、今年も様似町でウキウキ研修会を開催します。日時は、9月の3、4の土日です。今年は支部員が全員揃いそうとのことで、北の団結に驚いています。参加を希望される方は、様似の田中さんまで御連絡ください。

 10月の28、29には、東京・神奈川で、漂着物学会総会が開かれます。ぜひみなさん、お集りください。なお、ウキウキ研究会では27日(金曜日)夜に前夜祭を予定しています。場所は未定ですが、エマさんが横浜あたりの便利の良さそうな場所を調査中ですので、詳細は次号で紹介できると思います。エマさん、そのためにいくつかのお店で、食べ比べ、飲み比べをしてみえるようで・・・お疲れ様です。

 今年もまだまだ暑い夏が続いています。暑い盛りには、富山の恐竜発掘現場にいましたが、山の中でも例年にない暑さでした。普段は午後の定期便と呼ばれる、にわか雨があるのですが、今年はそれも少なく、日照時間が多かったのです。おかげで一年分のビタミンDを摂取して、真っ黒になってしまいました。
 暑さに弱いわたしは、真夏のビーチコーミングをやりません。海水浴客も多いので、やるとしても日の出から朝の7時まで、夕方なら5時以降でしょうか。真夏でもビーチコーミングのできる北海道などが、とてもうらやましいですね。
 9月に入り、お彼岸を過ぎたあたりから、秋風がたってきます。そんな時季がとても待ち遠しいですね。バイクも暑いので、長距離を乗る気になれず、排気量の大きなバイクは、エンジンも熱くなるのでたまりません。こんな時季はまだ50ccのスーパーカブがいいのですが・・・。そういえば、時々バイクで日本一周をする人がいますね。私もリタイアしたら、養蜂家のように南から北に向かって、バイクでウキウキの旅に出ることを計画しています。そんなときには、ぜひ皆さんにフィールドでお会いしたいですね。これはそんなに遠い将来のことでは無いかも知れません。
 そろそろ秋、また浜を歩き出しましょうか。
# by uki-puka | 2005-09-01 00:00 | プカプカ通信