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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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プカプカ32 2004年10月1日

     丹後半島のウキ          林重雄

 10月の16・17日の二日間、京都府京丹後市(もと網野町)琴引浜で漂着物学会の総会が開かれます。そこで丹後半島のウキの様子を簡単にお伝えします。
 丹後半島は天橋立が有名な宮津市から国道178号線を進むと一周できるようになっています。宮津から岩滝へ入ったあたり、道路の左側に浮子玉をいくつかぶら下げた食堂があります。お味の方はまだ入ったことがないので分かりません。そのまま進むと再び宮津市に入り天橋立を過ぎ、しばらく走ると「船屋」で有名な伊根を通ります。そのまま北上すると経ヶ岬です。ここを過ぎたあたりの小さな港の道路脇には直径が25cmほどのきれいな浮子玉がつり下げてあります。ここ数年置いてありますが無くなっていません。道なりに西に20kmほど進むと左手に会場となる琴引浜鳴き砂文化館があります。その数百メートル先の信号を右折すれば琴引浜です。再び178号線に戻り西進すると左手に離湖が見えてきます。宮津線の網野駅から10kmほど進んだあたりが浜詰で、このあたりから箱石浜、久美浜、湊宮へと8kmほど砂浜が続きます。
 琴引浜は東山高校の縄張りなので、漂着物はあまり期待できません。安松先生をはじめ地学部の面々が定期的に歩いているので、落ち穂拾いはまず出来ないでしょう。
 それよりも浜詰から箱石浜、久美浜あたりを歩いた方が楽しそうです。今年の4月にも石井会長、松本さん、それに私と3人でこの浜を歩きました。天気も悪く短時間でしたが、石井会長は韓国製のガラス玉を見つけて御機嫌でした。

プカプカ32 2004年10月1日_c0057167_2247284.jpg
 韓国製の小型ガラス玉

 このあたりの浜は直接日本海に面していますので、福井の越前海岸や鳥取の浜とそんなに漂着物の変化はありません。夏場はほとんど何もありませんが、季節風の吹きはじめる秋から冬にかけては大量の韓国、中国製品が漂着し、その中にウキもたくさん混じります。誰もが喜ぶガラス玉は直径7.5cmのものが最も多く、続いて直径6cmのものです。他にも直径が25cmほどの台湾製と言われるガラス玉も稀に漂着します。これは歪な物が多く、ひどい物はカボチャの様な形をしています。他に中国製と言われる中央に赤道(モールド線)の入ったものもあります。
 金属製のウキでは、ロシアのアルミウキが時々漂着します。
 プラスチック製のウキ は種類も数も圧倒的に多く、台湾のオレンジ浮子をはじめ、中国のブルーの紡錘型ウキ、分銅型ウキ、豆型ウキ、韓国と中国の球型ウキ、ベトナムのキャンディー型ウキ、貫通ウキ、バナナフロート、韓国のわらじ型ウキなどなど普通に見ることができます。

プカプカ32 2004年10月1日_c0057167_22434143.jpg
 ロシア製アルミ浮子

 自然素材のウキでは白樺樹皮をつかったウキがあります。鳴き砂文化館には網に着いた白樺ウキが展示してあるので、ぜひ御覧下さい。日本海側に大量に漂着する白樺ウキは、集めてみたら驚くほどの量になります。まだこうした自然素材のウキを使っている国があるのはとっても驚きです。北朝鮮、中国、ロシアのどこかでしょうね。網漁の目印にするブイに自然素材を使った物があります。中心には、浮力の高い発泡スチレン(スチロール)を使っていますが、上と下の面には、アベマキの樹皮を用いています。発泡スチレンだけでは弱いのでしょうか?強さだけを求めるのなら、もっと他のプラスチック素材で も良いように思えますが、こうした自然素材にこだわる何かがあるのでしょう。
 ウキの他にもこのあたりの海岸は秋から冬にかけてアオイガイ、タコブネといった頭足類の貝殻が打ち上げられますので、目が離せません。また城崎マリンワールドにお勤めの竹田さんはこのあたりでモダマを拾ってみえますよ。


Tango Peninsula floats
The Tango Peninsula, in central Japan, faces the Sea of Japan, and is part
of Kyoto Prefecture. Because the peninsula sticks out into the Sea of
Japan, the seasonal north-west wind, from fall to winter, brings glass balls fromSouth Korea and Taiwan drifting ashore. The Tango Peninsula is also famous
for the beautiful paper nautiluses that wash up there. Sometimes, Russian
aluminum floats ride the complex currents and drift ashore as well.

translation: Emma Longhorn


  プカプカの本棚  ベトナム海の民    郷司正巳著  正泉社 

この本はJEANの小島あずささんに教えてもらいました。私も本マニアですが、小島さんも負けず劣らずの本マニア!!彼女が薦めてくれる本はどれもなかなかシブいものばかりなのです。
 ベトナムに関する本は数多く、サブカルチャー系のモノから堅い物まで色々出ています。郷司正巳さんのこの本は、どちらかと言えば写真集に近い物ですが、体裁は普通の本です。小島さんから、ベトナム浮子が載っていると教えてもらって早速アマゾンに注文しました。(本当は図書館で立ち読みしたかったけど置いて無かった)届いた本では、子供達が地引き網をするシーンや漁師が刺し網をするシーンでカラフルなキャンディー型のベトナム浮子が使われていました。一つの網の中にもカラフルな色の浮子が混ざっていてびっくりしました。漂着したベトナム浮子を実際に使っている写真は初めて見ましたのですごく感動!!
 でも、それよりもっとスゴいものが載っていました。2002年秋に、福岡県で開かれた漂着物学会の会場でベトナムから流れ着いた竹篭船が展示してあったのを覚えていますか?あれを見た時、私は「こんなもの乗れるのかいな?どうせお祭りや儀式に使う物だろうなぁ・・・」なんて印象しか持っていませんでした。でも、この竹篭船に人が乗り、それに漁具も積み込んでいたのです。大きなザルを海に浮かべたような竹篭船の写真を見た時には驚きと感動で両腕の毛が総立ちになってしまいました。それも竹篭船の数は一つ二つではありません。海岸線にそってズラーっと並んでいたのです。
 普段、手にした漂着物だけから謎解きをしますが、遠い外国での実際の使用例をこうした写真などで見ると、そのモノの存在感が大きくなってきます。特にこの本は海を扱った本なのでベトナム浮子をお持ちのみなさんには強くお薦め!ベトナムの海岸線はリゾート地への変化が激しく、こうした光景も風前の灯だそうです。



From Editor
 8月に行われた北海道のウキウキ研修会はTVでも流されたようです。田中さんから送っていただいたビデオは前夜祭で見て頂けたらと思っています。
 愛知県の知多半島でビーチコーミングを続けている永田孝さんのHPにプラスチックウキのコーナーができました。とても凝った作りで、ウキのカラー写真の上をクリックすると、陽刻の文字の部分のコントラストを強くして読みやすくしたものに切り替わります。ぜひ御覧下さい。また知多半島の貝や生物なども扱った素敵なサイトです。 URL: http://www.tac-net.ne.jp/~ngttks/uki.htm

 もうすぐ漂着物学会丹後大会!!16・17と京丹後市網野町琴引き浜で総会が開かれますが、申し込みはされましたか?まだの方はお早めに!!
 私は15日の夜に網野に入り、その夜に現地で前夜祭を予定しています。場所は民宿の「尾江」(0772-72-0713)でやりたいと思っています。今のところ参加予定は5名です。これから参加しようかという方は、この宿に御予約を!! 学会当日の16日は網野大会の立て役者でもある松尾さんの宿「海士館・松栄」(0772-72-0724)に宿泊を予定しています。どちらの宿も浜には5分ほど、鳴き砂文化館へも5分ほど、夜の会の開かれる掛津区の集会場(とっても立派できれい)まで1分という便利な場所!!では、琴引き浜でお会いしましょう!!

プカプカ32 2004年10月1日
by uki-puka | 2004-10-01 20:59 | プカプカ通信
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