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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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プカプカ54・June-15-2005

             ベンサス   加藤詩邦
  
 プカプカ通信をお読みの皆様、はじめまして。この度ウキウキ研究会のお仲間に入れていただきました加藤と申します。沖縄の離島に住んでいます。
 あまり漂着物の多くないこの島、わずかな寄せ物はやはり冬にやってきます。
  三月は漂着物も仕舞いの頃で、この時期を境に陽射しが強くなってくると移住者ビーチコーマー達は浜に来なくなりますから、私にもチャンスが巡ってきます。

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  家から五分程のところにあるビーチは毎朝毎夕犬とランニングに出かける場所です。近所の海人からも「あそこはあんたの縄張りさねえ」と言われるほど足繁く通う浜で、ついに憧れの大物を拾いました。ベンサス社の深海用ガラスブイです。
 六時半といっても薄暗い、南の島は朝が遅いのです。それでも五百メートルほど先の岩場にゴトゴトとぶつかる大きな黄色い物体があるのはすぐにわかりました。どうせプラ浮きだろうと、それでもあんなに大きい黄色のものは見たことがなかったので小走りに近づいていきます。
  滑りやすい岩の上をそろそろと進み、その頃には上下二つのカバーがボルトで止められているのが見えていました。カバーの隙間から硝子がみえると、あああれだ!と判って嬉しくて、誰もいない浜で「やったあ!」犬も大興奮です。
 さあ、それからが大変。私は小柄なので抱えるだけでも一苦労、抱えた勢いでブイごと前のめりに転び、海に頭からつっこむ始末。ずぶぬれになってしまったのであきらめてそれを腰程の深さの海に浮かせながら砂浜まで運んできたのでした。
 ようようひきずって車に載せようにも、乗用車のトランクには入らないような大きさ、結局後部座席に無理矢理押し込んで帰ってきました。

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 TELEDYNE BENTHOS
  深海用ガラスブイ、およびポリエチレン製ハウジング。
  ガラススフィアは直径17インチ(43.2センチ)、重量17.7キロ。
 ハウジングはSuper Ribbed Mooring Hard
 Hatという最上級クラス、長径55.9センチ重量3.74キロ。
 これは深海に係留してガラスの球体の中に電子機器などを入れて使うものです。ベンサス社のグラススフィアは製造する親方が一人、検査に助手一人の計二人で作っているそうです。完全な真球を、二つの半球をあわせることで作ります。合わせ目はすりガラス状になっていてグリスをぬって寸分違わず合わせます。そして加硫していないゴムで塞ぎ、テープで巻きます。誰にでも出来ることではない、職人技なのだそうです。
 これを6700メートルの耐圧テストをしてから出荷するのです。
 総重量が二十キロを超えるのだもの、重いわけです。
 
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 このブイには舫い結びで細いロープがついていました。どうやらどこかの漁師さんが浮きとして使っていたようです。
 以前にもどれも三十センチもない小さなものでしたが、オレンジ色や黒のハウジングだけは漂着していました。いつか中身の入ったのが私のところにやってこないかな、そう夢見ていたら、思いもかけず最大のブイが完品できてくれました。
 綺麗に洗ってクロロックス消毒したブイはハウジングとグラススフィアにわけて玄関に飾っています。漂着物狂の二人と一匹の住まいにはお似合いのオブジェです。




             まくら玉ふたつ    石川慎也

 襟裳岬の知人より「まくら玉」を2個いただきました(写真1、2、3)。そこで、その二つの「まくら玉」について報告します。

 まくら玉とは、ウキウキ事典(2003年)に記されているように、シリンダー型やローリングピン型で大きめの浮子のことです。PICHさんの「GLASS BALL」では、JUMBO ROLLERSとして一章をあてて紹介しています。そこで は、長さ約50cm、幅約18cmの大きさのものを「Jumbo Rolling Pins」、長さ38か40cmのものを「Medium Jumbo Roller」に分けています。また、JUMBOは、形などから「SE MOLD」 (「セ」刻印)、「NARROW COLLAR」(細いタイプ)「DOUGHNUT」(ドーナッツ型タイプ)、「DOT MOLD」(究極の完成型)の4種類に分けています。

 いただいた「まくら玉」の図1の場所を計測した値が表1です。計測値からも分かるように、中央部分の長さ(D)は、(小)の方が長く胴長な形で、(大)は、両端の部分(B、F)の比率がとても大きい形です。また、型に入れて作られたときにできるモールド線は、ともにありませんでした。重さは、(大)が4,240g、(小)が2,340gです。

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表1.まくら玉の各部位の計測表(単位はmm)
種類     全長A  B  C  D  E  F 幅G  H   I  シールJ
Jumbo (大)  520 105 69 188 66 92 198 174 173  106
Medium(中)  385 48  49 189 43 56 156 135 133  67
 長さから見て、小さい方は「Medium Jumbo Roller」と呼ばれる「まくら玉」のようです。シールの部分には、不鮮明ですが「セ」の刻印が4箇所見えます。PICHさんの本では、泡や傷のない完璧に近い浮子と書かれていますが、傷や泡(大きなものは20cm×5cm)がところどころに見えます。いただいた方の義理のお父さんが、昔からガラス浮子をたくさん集めていた方でした。ところが昨年、義父さんが亡くなり、集めた浮子を全部処分しようと思っていたところを運よくまとめていただいた物の中の一つでした。義父さんは、漁師でしたがコンブ漁のみで、網を使った漁などは行っておらず、どこからこの浮子を手に入れたか等の情報は、分からないそうです。

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 一方、大きな方は、PICHさんの本の写真と比べると「SE MOLD」に似ています。また、多くの泡が入っているところや小さい方に比べて安っぽいガラスに見える(poor glass quality)も一致しています。しか し、肝心のシール部分には、「セ」の刻印がありません。持った感じ非常にきゃしゃな感じがして、実際に海で浮子として使用するには、かなり網掛け等をして
保護しないと、すぐに壊れそうな気がします。こちらの浮子は、町内の土建屋さんの土場(一時的な廃材置き場)に捨ててあり、知人が拾ってきてくれました。
どうも昔は網本だったお宅の納屋を解体した時の物らしいのですが、詳しいことは分かりませんでした。


 というわけで、ひょんなことから二つのまくら玉を手に入れることができました。灯台もと暗しといいますが、自分の住む町内に、まだこんなお宝が眠っていることを知りました。
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by uki-puka | 2006-06-06 22:31 | プカプカ通信 | Comments(0)
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