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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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  Shigeの漂着物図説・頭足類-1    林 重雄
 アオイガイ Argonauta argo
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 わたしにとって漂着物の頂点に位置するものは、何と言ってもアオイガイでした。石井先生の漂着物事典をひもといても、最初に登場するアオイガイに憧れました。
 浜歩きを始めて間もない頃は、日本海側の浜辺を歩いても歩いても見つからず、こんな貝が大量漂着するなんて本当だろうか?と疑問に思ったこともしばしばでした。
 石川県の能登半島から、福井の越前海岸・若狭の浜、丹後半島から鳥取や島根の浜まで、日本海側の浜をおよそ2年間、当時の愛車ボルボ240ワゴンに乗って走り回りました。いくつかの浜を歩き、ガラスの浮き玉はいくつか拾えたのですが、アオイガイとの出会いはありませんでした。
 そしてアオイガイとの出会いはあっけなくやってきました。忘れもしない1999年12月12日、鳥取市の賀露海岸で、カラスが群れていたので近づいたら、コガモの死体がありました。他にプラスチック浮きがいくつか打ち上がっていた満潮線に、完璧なアオイガイがありました。さすがにこの時は雄叫びが出ました。そしてあたりを探すとまだ二つあり、一気に3個を拾って夢見心地でした。
 夢にまで見たアオイガイを手に入れ、アオイガイ目になった私は、寒風吹きすさぶ中、「アオイガイ・アオイガイ」と呟きながら、あたりの浜を歩き回りました。
 そのかいあって、近くの白兎海岸では、中にカイダコの入ったモノも見つけることができましたし、全長が30ミリほどの小さなものも拾えました。アオイガイ目になると、アオイガイは見つかりますが、他のモノを見なくなってしまいます。でも、そんな中で幾つかの発見がありました。打ち上げられたアオイガイは、満潮線に留まることなく、風に吹かれて砂丘の丘を登ってブッシュに引っかかっていたり、テトラポッドの隙間に挟まっていることもあったのです。
 何度か賀露海岸へ行きましたが、ここでは他所より高い確率でアオイガイが拾えました。賀露は鳥取市にある漁港です。そして漁師さんが定置網などにかかったアオイガイの殻を海に投げ捨てたために、賀露海岸にはわりとアオイガイが漂着していたのです。
 
 アオイガイはカイダコの雌がつくり出す貝殻で、その中に卵を産み、抱えながら育てる揺りかごなのです。そして事故などで殻が割れたり、穴が空いてしまった時には、しゃもじ型の腕で直してしまいます。
 アオイガイを拾うと螺旋の中央に近い部分に黄白色の卵がブドウの房のように付着していることもあります。卵をルーペなどで観察すると、成長途中のカイダコの目が見られることもあります。

 2004年暮れには丹後半島でアオイガイの大量漂着がありました。このとき10個近い数のカイダコも入っていました。そこで私は持ち帰って、塩茹でにしてみました。味はそんなに悪くありませんでした。漂着したカイダコが小さかったせいもあって、タコと言うよりもホタルイカのような食感でした。

 2006年元旦は、福井の越前海岸でアオイガイの大量漂着がありました。満潮線をあるくと、次から次へと漂着しており、ついつい歩き過ぎて脚がつりそうになってしまいました。そこで一つ「砂丘から 汀に沿って 見渡せば 白く光るは みなアオイガイ」

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 造形家のル・コルビジェがよく使った黄金比という比率があります。これは古くから美しいと言われたもので、1:1.618の比率になっています。そしてこの比率は自然界の中に数多く見られると言われてきました。数学の教科書などでは、オウムガイの断面が示され、説明に使われていますが、はっきり言って、この比率とはかけ離れたものです。   わたしはアオイガイの縦横比がこれに近いと思い、2006年元旦に拾ったアオイガイのうち、縦横が計測できるおよそ70個を調べてみました。もちろん個体差もあるので、ほぼドンピシャの1:1.62もありましたが、個体群としては1:1.557という数値になりました。これくらいの誤差ならほぼ黄金比と言えるのでしょうが、個人的にはもう少し近いとうれしかったのに・・・惜しい結果でした。

 2006年元旦の大量漂着はその後も続き、1月7日に友人たちと越前海岸から石川県塩屋海岸あたりを歩いたところ、30個近く拾えました。この漂着は若狭方面でもあり1月15日に漂着を確認しました。1月29日塩屋海岸、2月18日福井県あわら市、3月4日福井県美浜町、3月25日越前海岸・・・と数は減っているものの漂着は続いています。

 ビーチコーミングを続けているうちに、憧れのアオイガイ大量漂着にも立ち会うことが出来ました。珍しいことではオウムガイの方が上ですが、真っ白な細工物のように薄い貝殻、そして黄金比に近い螺旋、美しさではピカ一です。漂着物の中で最も美しいのがこのアオイガイではないでしょうか?


タコブネ Argonauta hians
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 アオイガイが日本海側を中心として漂着するのに対し、タコブネは太平洋側にも漂着しています。2005年10月30日に漂着物学会総会のフィールドトリップで葉山を訪れましたが、現地で案内された方が前日に拾われたタコブネ標本を見せていただきました。その後も鎌倉周辺ではタコブネの漂着が相次ぎました。
 このように本州中部では、秋の漂着が多いようです。
 私がタコブネを拾ったのも、秋から冬にかけてでした。
 真っ白なアオイガイに対して、茶色っぽく、明度も彩度も低いタコブネはあまり目立ちません。こうしたこともタコブネの漂着例が増えない一因かも知れません。
 私が足しげく通っている越前海岸では、茶色っぽい砂が優勢で、タコブネは保護色のようになり、なかなか見つかりませんでした。
 でも、一度見つけると、大凡の漂着ポイントが分かりますので、それからは見つけやすくなりました。
 タコブネがよく見つかる場所の一つに、打ち上げ海藻の中があげられます。浜辺に打ち上げられた海藻の中から見つけだしたのは、福井の三里浜や、京都府京丹後市の琴引き浜です。琴引き浜では、やはり2004年10月16日、漂着物学会総会の朝に見つけたのですが、前日学会事務局の村上さんも近くの浜で海藻にまみれたタコブネを拾われてみます。ですから、秋の海藻打ち上げがあったら、タコブネを探してみてください。

 タコブネはアオイガイよりも殻が厚く、形も立体的で、丈夫にできています。とは言え軽いものですから、打ち上げられて乾燥すると、風にまかれて転がって行くのでしょう。そして浜辺の足跡に入り込むことがあります。浜を歩いた人の足跡がトラップになり、その中にタコブネを見つけたこともあります。

 タコブネの色は淡い茶色をしたものから、濃い茶色をしたものまで変化に富んでいます。チヂミタコブネも日本に漂着しますが、殻径が4センチほどと小さく、肋の数も多いので区別がつきます。

from Editor
 不定期発行のプカプカ通信、51号が船出しました。今回はデジタル時代に逆行し、一切デジタルカメラの写真を使わずに、点描で描いた標本画を使用しました。
 点描画は日本で最初に記載された肉食恐竜フクイラプトルの論文用に100点ほどを描き、それからしばらくは遠ざかっていたものですが、今回の漂着物で再開しました。 
 ウキを中心に始めたプカプカ通信ですが、今回は一切ウキを登場させず、「浮く」モノだから・・・と、頭足類の1を取りあげてみましたが、いかがでしょうか?ぜひ皆さんの御意見をお寄せください。また原稿も引き続き募集しておりますので(デジタル原稿・アナログ原稿どちらでも)どしどしお寄せください。
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by uki-puka | 2006-04-23 22:14 | プカプカ通信 | Comments(0)
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