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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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プカプカ49・March-1-2006

           氷づけの浮き玉      田中 正人

 2月4日に浦河の浜に行ってきました。
 ここ北海道の日高地方は雪の少ないところですが、昨年の12月は例年になく雪が降り続きました。

 雪が積もると言うことは、ビーチコーマーにとっては命取りなのです。せっかく漂着したものも雪に覆われて見えなくなってしまうからです。
 1月にも多少雪が降りましたが、ここのところ降っていないので、お宝が顔を出しているのではないかと・・・結構寒い日ではありましたが、天気も良くルンルンで浜に下りると。すぐに目に入ったのが、写真の氷漬けになったガラス玉でした。
 これは、たぶん漂着したところに雪が積もり、その上に海水がかぶったために、できたもののようです。それだけに海に近いところにありました。
プカプカ49・March-1-2006_c0057167_12503355.jpg

                  氷づけの浮き玉 (田中原図)
 そばにあった石や木の棒で周りをこするように取ろうとしましたが取れず、あきらめて帰りに残しました。
 9個ほど拾って今日はまずまずの大漁・・・!そして帰りに、あきらめきれずに、埋もれたやつを・・・考え・・・海水を落ちていたビンに汲んできてまわりにかけながら、溶かしながら砂氷を削って無事取ることができました。これで合計10個になりました。
 何事も最後まであきらめずにやりぬくことです・・・!



     白樺ウキいろいろ     林 重雄

 2005年1年間で、越前海岸に漂着する白樺ウキの資料がかなり集まりました。そこで、これまで集まったものを中心に、お知らせします。
 白樺ウキは、中国東北部、ロシア、北朝鮮で使われていたという推測がされていましたが、相変わらず使用国は判明していません。ただ、わたしはここにあげた三カ国の他に、韓国の可能性もあると思います。(それについては後述)
 2005年3月21日、福井市鷹巣海水浴場でひろった白樺ウキには、浮子綱とネットがついていました。それは形状から、刺し網の漁具の一部と思われます。
 浮子綱は直径cmのロープを2本結わえて使ってあり、その長さは210cmありました。その中に白樺ウキは4個通してありました。ウキのサイズは14×5cm、12×5cm、10×4cm、10×4cmという内訳でした。
プカプカ49・March-1-2006_c0057167_18571428.jpg

         福井市鷹巣海水浴場に漂着した刺し網漁具 (林原図)

 浮子綱には、二重に凧糸でネットが結わえてあり(図参照)ネットはモノフィラメントで4.5cm×4.5cmの編み目をもっていました。ネットの色は薄いブルーグリーンでした。
 こうした漁具の観察からは、京都丹後半島・琴引浜に漂着し、鳴き砂文化館や東山高校の漂着展にあるものと、ほぼ同等品と思われました。

 2005年3月29日に福井市三里浜砂丘に漂着していた白樺ウキの調査を行いました。そこで見つかった白樺ウキの総数は35個でした。その中で、直角の縁を斜めにカットしてあるものが17個ありました。このように、四角い縁を斜めにカットするのは、自然素材の白樺樹皮と網とが絡みにくくするためのものでしょう。
 以前から白樺ウキを見ていましたが、こうしたカットが目立ってきたのは2004年になってからです。
(プカプカ通信35号参照)
 この日の調査でも、およそ半数の漂着白樺ウキに、その加工が施されていたので、これからも増加するものと思われます。
 漁師さんは、保守的な人が多いように思いがちですが、実利があることだと新しいことにも進んで取り組む部分もあります。これもそうした現れの一つかも知れません。
     
プカプカ49・March-1-2006_c0057167_1904921.jpg

      越前海岸に漂着した白樺ウキの様子 網子綱に網ごと絡まっている


 福井市三里浜砂丘を歩いていて、出会った古老に聞いた話も忘れずに、記録に残しておきましょう。
 わたしが浜の脇に車を停め、浜に向かおうとしたら、軽トラックの古老に声をかけられました。
 古老は、軽トラックに流木をたくさん積み込んでおり、わたしの目がそれに注がれていたので、声をかけてきたのでしょう。
 話を聞けば、古老は農業をやっており、流木は田の畦の補強に使ったり、道路からトラクターを下ろすときのスロープ補修に使うのだそうです。七十歳くらいに見えましたが、長年の農作業で鍛えた屈強な老人でした。
 軽トラックの荷台には、流木の他に胡桃、そして白樺ウキが少し入っていました。『これは何?』と尋ねると、古老は
「ウキさ。昔からこれが流れ着くんだよ。」
『これって白樺ですよね?本当にウキですか?』
「ああ、露助(ろすけ:ロシア人の蔑称)が使ったんじゃないかな。ちょうど戦争の終わったころに、これがたくさん流れ着き、食料も少なかったんで、このウキを集めたよ」
『ウキなんて喰えないでしょ?』
「それでな、このウキをたんと集めといて、越廼の漁師のところに持っていき、へしこと交換してもらったんだ。そのころ漁に使うウキも無かったから、こんなものでも交換してくれて。ほかに流れ着いたロープや網も食い物と交換したな。あと、ほら胡桃、あれも山から流れてくる途中に、汚い皮や実が洗われてさ、きれいな実になっとる。胡桃は山で拾うもんじゃないさ、海で拾うモノだ・・・」
と、こんな話でした。
 数年前に会った古老でしたが、残念なことにお名前を聞くのを忘れてしまいました。時々見かけた老人だったので、また会えるわ・・・と思っていたのですが、それっきり。漂着物ではありませんが、人の出会いも、一期一会ですね。

from Editor:  極端に寒かった12月に始まり、この冬は本州各地で雪に悩まされた冬でした。三寒四温で徐々に春に近づいていますが、まだまだ寒く、春らしいのは光ですね。明るくなって、光の春です。それとともにやってきたのが花粉!!もう飛び始めました。私は杉と檜とのダブルパンチで、連休頃まで辛い日々が続きます。
by uki-puka | 2006-03-01 00:00 | プカプカ通信
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