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ウキウキ研究会の会報「プカプカ通信」の一部をwebで紹介します。
by uki-puka
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プカプカ通信152 ・ Apr-15-2016


       今年のウキウキ初めは「白樺浮き」から~ 田中マサヒト

 3月26日土曜日、今年初めての地元鵜苫の浜を歩きました。暖かくなってくると自然に足が浜の方に向いてしまうのです。
 冬の大時化のせいか、堤防の下にあった漂着物は流され、だだっ広い浜になっていましたし、かなり陸の上に押し上げられている状態でした。
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 冬の間は特に運動もしないので、なまってしまった体にムチ打ちながらゆっくりと歩きだしました。今年初めてだったので、シリンダー1個を含め6個のガラス玉を拾いウキウキ気分で、ランランとまではいかないものの、春を感じながら出たお腹の事も忘れ歩いていると、「お~っ」白樺浮きがありました。しかも私自身初のロープ(ヒモ)付きだったので自宅に持ち帰りました。
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 初めて白樺浮きを拾った時は、「白樺なんて北海道では普通にあるし、これが浮きだなんて」と浮きであることが信じられなかった事を思い出します。でもよく見ると、ナイフで切った後があり、「浮きなんだ~」と・・・で、その頃はこの浮きがどこで使われているのかが、ウキウキ仲間の?の一つだったのですが、昨年の漂着物学会徳島大会において、林 重雄さんが、「欧米で使われている」との研究発表により、現在でもこのような自然素材のものが使われている事が分かったのです。ただ、欧米のものが日本に来るのかな~と、ネットを見ていると林さんのブログに白樺浮きと一緒についているハッポー浮きにハングル文字が書いてあったと出ていました。この辺に来るのは朝鮮半島からなのかと思われます。
プカプカ通信152 ・ Apr-15-2016_c0057167_21522991.jpg

 自宅に持ち帰った白樺浮きに絡まった漁網やゴミを2時間以上かけようやく取り除き、体も目もコタコタになりました。ゴミなどを取り除くと、55個の浮きがついていました。
 浮きの長さは6~9cm、太さは2.5~4.5と自然素材だけにバラバラです。
 白樺の皮は、私の小さいころマキストーブの貴重な着火剤として普通に使われて、「ガンビの皮」と呼ばれていました。(ガンビとは、白樺のことです。)もちろん現在の子供や青年など、「ガンビ」などと云っても?????ですね。私たちぐらいの初老前の超~中年ぐらいまでしかわからないようです。しかし、私は白樺浮きは必ず拾ってきて、夏のバーべキュー(ジンギスカン)の炭の着火に使っています。

From Editor : 田中さんが様似町の海岸で拾われた白樺浮きのセット、やはり普通に考えれば、日本海を北上したモノが、津軽海峡を抜け手太平洋側に出て、えりも岬の手前にある様似へ漂着したと考えるのが一般的でしょうね。
 林が2015年の徳島大会で口頭発表した白樺浮きについては、概要が漂着物学会会報・どんぶらこ第52号に掲載されています。またハングルの記された漁具と一緒に使われていた白樺ウキについては、漂着物学会誌13号(2015)に掲載されています。学会誌の短報は、漂着物学会のウェブサイトからも見ることができます。PDF閲覧




              アナゴ漁雑記    はやししげお

 日本海側の各地には、韓国製のアナゴ漁で使われる漁具の「ウケ」が漂着しています。そしてウケの入り口に使う「返し」は、ウケ以上に漂着しており、返しはウケの20倍以上漂着しているものと見積もる事ができます。
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 この写真の上の段に在るのは。ウケの返し部分です。アナゴ漁をする際に、アナゴなどの出し入れをするとき、返しを外すので、漂着量が増えるのでしょうか?
 中央の段は、両口のウケと返しです。パイプの両端が口になっており、入る確立は倍になりますが、その分入っているのかは不明です。ちなみに漂着量は片口のものに比べて少ないものです。下の段は片口のウケと返しです。ウケが大きくみえるのは、ぺしゃんこにつぶれているからです。韓国では、こうした漁具を使って、かなり大規模にアナゴ漁が行われており、大量のウケ関係の漁具が日本海側には漂着します。
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 ウケの返しは円錐形をした黒っぽい網目状のコーンです。この返しを使った遊びを一つ紹介しましょう。この返しを二つ用意して、尖ったほうを開き、その中にもう一つのコーンを先っぽから挿入します。すると、鼓型となり、これは写真のように何か物を載せる台として使えないでしょうかね? この返しは、非常に多く漂着しているので、いつも何か良い使い道はないものかと考えています。
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 さて、ここでいきなり話がとんで、本の紹介です。みなさん、この本をご存知でしょうか?水中写真家として知られている中村征夫さんの「全・東京湾」です。これは1987年5月22日に情報センター出版局から発行されたもので、もう今からおよそ30年も昔の本です。カバーにあった中村征夫さんの写真を見ても、髪がふさふさで、やはり時代を感じさせます。
 当時の海は、ヘドロの海といわれていた頃で、東京湾一体の漁師さんを追いかけて、一緒に船に乗り込み、写真を撮りながら書かれたルポルタージュで、もう今では見られなくなったモノも載っているのでしょう。
 こうした身近な海を追いかけた中村さんの著作、今でもビーチコーマーには興味深く読めるものと思われますので、みなさんにオススメします。この本は文庫にもなっており、入手もしやすいはずです。ただ老眼のオレはハードカバーですが!(笑)
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 この「全・東京湾」に東京湾のアナゴ漁が二種類紹介されています。ここに転載したのは、東京都羽田沖で江戸前のアナゴを捕るIさん。写真のウケは、長さ70cmほど、直径15cmほどのもので、この中に冷凍のマイワシを餌に入れ、200本ほどを仕掛けるそうで、このウケを生みに入れるだけで30分ほどかかるそうです。そしてウケを船上に引き上げるのには3時間ほどもかかるそうです。
プカプカ通信152 ・ Apr-15-2016_c0057167_21594941.jpg

 こちらは千葉県富津のアナゴ漁師のMさん。こちらは、東京の筒と違って、網のカゴでアナゴを捕まえるそうです。ただ、中身の餌は同じだとか。Mさんは夜のうちに2400ヒロのみち綱に等間隔でつけられた200個ものカゴを仕掛け、朝になったら引き上げるそうです。当時のアナゴの値段ですが、親指ほどのMサイズが最も値段が高く、東京の築地市場で1キロ当たり2000円だったそうですが、千葉ではサイズに関わらず1キロ当たり1000円だったそうです。東京湾、当時とは大きく変わっているでしょうが、まだ読まれてない方、ぜひお読みください。







by uki-puka | 2016-04-21 22:00 | プカプカ通信
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