プカプカ通信129・Jan-18-2014 |
石川県塩屋海岸で、アオイガイの大量漂着とオウムガイ 小寺仁美 2013年12月17日、2、3日前の荒れは少し収まり、雨こそ降ってはいなかったけれど、波は高い状態でした。前年には、ぼろぼろの小さなアオイガイを二つしか見つけることができなかったので、今年こそ、と思っていました。今季はまだ、アオイガイを一つも拾っていませんが、前日RZVさんのブログで、塩屋海岸のすぐ南、福井県あわら市の海岸でアオイガイを拾ったことが紹介されていたので、一つか二つでいいから、拾えないかな~と、塩屋海岸に向かうことにしました。 石川県塩屋海岸は、加賀市の最南端にあり福井県との県境に位置する海岸です。塩屋から北東に約4キロ続く海岸で、最北端は片野海岸と呼ばれています。 塩屋海岸に着いてみると、駐車場からすぐの浜には前回来た時よりも低いラインに、色々なゴミが打ち上がっています。歩き始めて10分ほどで、低いラインにお目当てのアオイガイを発見。やったぁ、来てるし~!と思いながらどんどん片野に向かって歩いていくと、また一つ、そしてまた一つ、と次々と見つかるものだから、もうやめられない、止まらない。10個を過ぎたあたりから、もう写真を撮るのも面倒になってきました。最初は低いラインに上がっていたアオイガイ、塩屋海岸のなかほどまで行くと、かなり高いラインに打ち上げられています。低いラインも気になるし、高いラインも見なくては…欲張りな私は、あっちもこっちも見なくてはいけないからジグザグに歩くのはタイヘンです。 片野海岸に近づいてくると、長者屋敷跡と呼ばれる奇岩の塊がありますが、その少し手前でアオイガイをいくつか拾ったあと、低いラインに目が行きました。貝ラインより少し上に何か汚い物がぽつんと落ちています。その隣には砂をかぶったアミモンガラが一匹。ほかには落ちている物はありません。なんだろう?と思って近づくと…ん? ひょっとして、こ、これはオウムガイでは?? 足跡を付ける前に…と思って少し離れた位置から写真を一枚。ゆっくり近づいて行って、まじまじと見る…。海藻や、エボシガイや、おまけにフジツボまで付いているけど、やはりオウムガイのようです。 実はちょうど3年ほど前にこの海岸の南の方で、オウムガイを拾っていたのですが、その時は少し手前から見ても明らかにオウムガイと分かるものでした。これは?と思った物は、必ず立ち止まって確認することにしているので、まさかね、とも思いましたが、スルーしないで確認して本当に良かった!これは、最初に見つけた物と比べると、表面のほとんどが付着物に被われた、とっても汚いオウムガイでした。 今日はなんてラッキーな日なんでしょう~!アオイガイもいっぱい、それにオウムガイまで。心はルンルン、足取りも軽く、そこから片野までの間にも、いくつかのアオイガイを拾うことができました。いつもは2時間ほどかかる4キロの海岸を、3時間近くかけて片野に到着。片野海岸の一番端まで行って引き返し、再び塩屋海岸に戻るまでに、更に3個のアオイガイを拾いました。見落としがないように、あちこち歩いたつもりでしたが、やはり自分の足跡のないところに、まだ見落としがあったようです。 塩屋に着いてから、ポリ袋から拾ったアオイガイをすべて出し、並べながら数えてみました。全部で36個。全てが6~7センチから10センチ強ぐらいまでの大きさで、あまり大きな物はありません。 ビーチコーミングという言葉を知ってから9年、本格的に歩くようになってから6年。この6年間で拾ったアオイガイは約30個。一昨年はシーズン中に17個のアオイガイを拾って大量、大量と喜んでいたのですが、今回は一日のビーチコーミングで36個ですから、初めての大量漂着に出会えたといっても良いのではないかと思います。 From Editor 小寺仁美さんは、ハンドルネーム「のぶ」さんで、ブログにコメントなど入れてみえるのでご存知の方も多いかと思います。のぶさんに最初にお会いしたのは大阪で開かれたホネホネサミットの会場でした。最初は、骨部の材料調達のために動物や鳥の死体を集める目的でビーチコーミングを始められました。好奇心の強さと行動力でビーチコーミングを精力的にされ、福井だけではなく石川県南部もフィールドにされています。今回は何と2個目のオウムガイを拾われ、アオイガイの大量漂着にも遭遇されたと聞き、原稿をオネガイしました。 |
by uki-puka
| 2014-01-18 23:52
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